働き方改革関連法[改正労働基準法]

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dav

 労働基準法が平成22年4月に主改正施行されました。
 また、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(いわゆる「働き方改革関連法」)による改正後の労働基準法が2019年4月から順次施行されました。
 改正内容を厚生労働省のパンフレットに基づき記載します。労働基準法は労働者と使用者に関する法的基準です。労働者と使用者はこの法律に基づいて労使関係を正しく維持しなければなりません。
 会社では「就業規則」を備えています。その内容は労働基準法に基づくものでなければなりません。

 しかし、一般的には就業規則を読み解く機会は少なく、そのような法律があることや「就業規則」があることは知っていても人事関連や総務関連部門以外の従業員の方は接する機会が少なく、理解していないことが多いのではないかと思います。
 また、管理職になるためには昇格試験を実施するところもありますので、その試験では「就業規則」についての問題が重要なものになります。この労働基準法はたびたび改正されるので、その都度「就業規則」を改訂しなければなりません。頻度は1年に1度です。就業規則を改訂した場合は管轄の労働基準監督署へ届出をしなければならない義務があります。届出していない場合は改定内容の効力は有効とはなりません。

 労働基準法は就業規則の基本的法律となっていますので、この機会に少しでも興味を持っていただければ幸いです。

 【出典】 
 厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署[働き方改革関連法のあらまし(改正労働基準法編)]

  1. 働き方改革関連法(改正労働基準法)のポイント 
  2. フレックスタイム制の拡充(法第32条の3)
    1. フレックスタイム制導入の要件
      1. フレックスタイム制の法的効果
    2. フレックスタイム制の改正ポイント
      1. 清算期間の上限の延長
      2. 完全週休2日制の事業場における清算期間における総労働時間の取り扱い
  3. 時間外労働の上限規制(法第36条)
    1. 現行制度の概要
    2. 時間外労働の上限規制の改正ポイント
    3. 適用除外・適用猶予(2024年3月31まで)
  4. 年5日の年次有給休暇の確実な取得(法第39条)
    1. 現行制度の概要
    2. 年5日の年次有給休暇の改正ポイント
    3. 罰則
  5. 高度プロフェッショナル制度の創設(法第41条の2)
    1. 対象となる労働者
      1. 使用者との合意に基づき職務が明確に定められている
      2. 1年間当たりの賃金の額が1,075万円以上である
      3. 対象業務に常態として従事していることが原則
    2. 対象となる業務
      1. 従事する時間に関し使用者から具体的な指示を受けて行うものではない
      2. 具体的な対象業務
      3. 導入の流れ(参考)
      4. 労働者の健康確保措置
  6. 月60時間超の時間外労働の割増賃金率引上げ(法第138条)
    1. 割増賃金率引上げの改正ポイント
  7. 労働条件の明示の方法(労基則第5条第4項関係)
  8. 過半数代表者の選任(労基則第6条の2関係)
  9. その他関係法令の改正
    1. 労働時間等設定改善法
    2. 労働安全衛生法
      1. 産業医・産業保健機能の強化
      2. 長時間労働者に対する面接指導等の強化

働き方改革関連法(改正労働基準法)のポイント 

  1. フレックスタイム制の拡充(法第32条の3)
  2. 時間外労働の上限規制(法第36条、法第139~142条)
  3. 年5日の年次有給休暇の確実な取得(法第39条)
  4. 高度プロフェッショナル制度の創設(法第41条の2)
  5. 月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率引上げ(法第138条 )
  6. 労働条件の明示の方法(労基則第5条第4項関係)
  7. 過半数代表者の選任(労基則第6条の2関係)
  8. その他関係法令の改正
    1. 労働時間等設定改善法
    2. 労働安全衛生法

フレックスタイム制の拡充(法第32条の3)

 フレックスタイム制は、労働者が労使取決めルーるにより日々の始業・終業時刻、労働時間をそのルールの範囲で自ら決めることによって、仕事と生活との調和を図りながら効率的に働くことができる制度です。基本的には高度専門技術者などが該当します。
 今回の法改正によって、労働時間の調整を行うことのできる期間(清算期間)が延長され、これによってこれまでより柔軟な働き方の選択が可能となります。

フレックスタイム制導入の要件

 フレックスタイム制を導入するには、(ⅰ)就業規則等に規定すること及び(ⅱ)労使協定で所定の事項を定めることが必要です。 

(i) 就業規則等への規定

 フレックスタイム制を導入するためには、就業規則その他これに準ずるものにより、始業及び終業の時刻を労働者の決定に委ねる旨を定める必要があります。

(ii) 労使協定で所定の事項を定めること 

①対象となる労働者の範囲
 対象となる労働者の範囲は、各人ごと、課ごと、グループごと等、様々な範囲が考 えられます。例えば「全従業員」、「企画部職員」としたり、「Aさん、Bさん・・・」とすることも可能です。

②清算期間
 清算期間とは、フレックスタイム制において労働者が労働すべき時間を定める期間のことです。清算期間を定めるに当たっては、期間に加えて、清算期間の起算日を定める必要があります。
 ※現行制度では、清算期間の上限は1か月となっていましたが、今回の法改正によって上限が3か月となりました

③清算期間における総労働時間
 清算期間における総労働時間とは、労働契約上、労働者が清算期間において労働すべき時間として定められた時間であり、いわゆる所定労働時間のことをいいます。
 清算期間における総労働時間を定めるに当たっては、以下のとおり法定労働時間の総枠の範囲内としなければなりません。

④標準となる1日の労働時間
 標準となる1日の労働時間とは、年次有給休暇を取得した際に支払われる賃金の算定基礎となる労働時間の長さを定めるものです。清算期間における総労働時間を、期間中の所定労働日数で割った時間を基準として定めます。
 フレックスタイム制の対象労働者が年次有給休暇を1日取得した場合には、その日については、標準となる1日の労働時間を労働したものとして取り扱う必要があります。

⑤コアタイム(任意)
 コアタイムは、労働者が1日のうちで必ず働かなければならない時間帯です。必ず設けなければならないものではありませんが、これを設ける場合には、その時間帯の開始・終了の時刻を協定で定める必要があります。
 コアタイムの時間帯は協定で自由に定めることができ、「コアタイムを設ける日と設けない日がある」、「日によって時間帯が異なる」といったことも可能です。
 なお、コアタイムを設けずに、実質的に出勤日も労働者が自由に決められることとする場合にも、所定休日は予め定めておく必要があります。

⑥フレキシブルタイム(任意)
 フレキシブルタイムは、労働者が自らの選択によって労働時間を決定することができる時間帯のことです。フレキシブルタイム中に勤務の中抜けをすることも可能です。
 フレキシブルタイムも必ず設けなければならないものではありませんが、これを設ける場合には、その時間帯の開始・終了の時刻を協定で定める必要があります。フレキシブルタイムの時間帯も協定で自由に定めることができます。

フレックスタイム制の法的効果

 フレックスタイム制を導入した場合には、労働者が日々の労働時間を自ら決定することとなります。そのため、1日8時間・週40時間という法定労働時間を超えて労働しても、ただちに時間外労働とはなりません。逆に、1日の標準の労働時間に達しない時間も欠勤となるわけではありません。
 フレックスタイム制を導入した場合には、清算期間における実際の労働時間のうち、清算期間における法定労働時間の総枠を超えた時間数が時間外労働となります。なお、時間外労働を行わせるためには、36協定の締結が必要です

フレックスタイム制の改正ポイント

清算期間の上限の延長

 今回の改正によって、清算期間の上限が1か月から3か月に延長となりました。
 これまでは、1か月以内の清算期間における実労働時間が、あらかじめ定めた総労働時間を超過した場合には、超過した時間について割増賃金を支払う必要がありました。一方で実労働時間が総労働時間に達しない場合には、欠勤扱いとなり賃金が控除されるか、仕事を早く終わらせることができる場合でも欠勤扱いとならないようにするため総労働時間に達するまでは労働しなければならない、といった状況もありました。→延長されてもなくなる訳ではありません。
 清算期間を延長することによって、2か月、3か月といった期間の総労働時間の範囲内で、労働者の都合に応じた労働時間の調整が可能となります。→フレックスタイム制の必要性は、労働者の都合というよりも専門的業務遂行期間内に最大限に生産性を高くすることが主目的であり、仕事には時間に束縛されない「区切り」というものがあるので、そこを自由自在に考えることを労使は前提として協定することが大切です。

 なお、清算期間が1か月を超える場合には、
 (ⅰ)清算期間における総労働時間が法定労働時間の総枠(=清算期間全体の労働時間が、週平均40時間)を超えないこと
 に加え、
 (ⅱ)1か月ごとの労働時間が、週平均50時間を超えないこと
を満たさなければならず、いずれかを超えた時間は時間外労働となります。このため、月によって繁閑差が大きい場合にも、繁忙月に過度に偏った労働時間とすることはできません。
 また、清算期間が1か月を超える場合には、労使協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることが必要です。
清算期間が1か月以内の場合には届出は不要です

完全週休2日制の事業場における清算期間における総労働時間の取り扱い

 これまで、完全週休2日制の事業場でフレックスタイム制を導入した場合には、1日8時間相当の労働であっても、曜日の巡りによって、清算期間における総労働時間が、法定労働時間の総枠を超え
てしまう場合がありました。
 今回の法改正では、この問題を解消するために、以下のとおり改正がされています。

 これによって、労使が協定すれば、完全週休2日制の事業場において、残業のない働き方をした場合に、曜日の巡りによって想定外の時間外労働が発生するという不都合が解消されます。

時間外労働の上限規制(法第36条)

 長時間労働は、健康の確保を困難にするとともに、仕事と家庭生活の両立を困難にし、少子化の原因、女性のキャリア形成を阻む原因、男性の家庭参加を阻む原因となっています。
 長時間労働を是正することによって、ワーク・ライフ・バランスが改善し、女性や高齢者も仕事に就きやすくなり労働参加率の向上に結びつきます。
 こうした背景を踏まえ、今回の法改正によって、労使が協定しても超えることのできない時間外労働の上限が法律に規定されました。

現行制度の概要

[労働時間・休日に関する原則]

 労働基準法では、労働時間は原則として、1日8時間・1週40時間以内とされています。これを「法定労働時間」といいます。また、休日は原則として、毎週少なくとも1回又は4週4日以上与えることとされています。
 法定労働時間を超えて労働者に時間外労働をさせる場合や法定の休日に労働させる場合には・・・、
  労働基準法第36条に基づく労使協定(36(サブロク)協定)の締結
  所轄労働基準監督署長への届出が必要です。

時間外労働の上限規制の改正ポイント

 今回の法改正によって、法律上、36協定で定めることのできる時間外労働の上限は、原則として月45時間・年360時間となり、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることができなくなりました。
 臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合(特別条項)に、これを超えることができますが、その場合でも、
  時間外労働が年720時間以内
  時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
  ・100時間を過労死ラインとしています。
としなければなりません。また、原則の月45時間を超えて労働させることができる回数は、年6か月までとなります。
 なお、いずれの場合においても、以下を守らなければなりません。
  時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
  時間外労働と休日労働の合計について、「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1月当たり80時間以内でなければなりません。

適用除外・適用猶予(2024年3月31まで)

 なお、新技術・新商品等の研究開発業務については、上限規制の適用が除外されています。
 ※ただし、今回の法改正によって労働安全衛生法が改正され、新技術・新商品等の研究開発業務については、 1週間当たり40時間を超えて労働した時間が月100時間を超えた労働者に対しては、医師の面接指導が罰則付きで義務付けられました。
 事業者は、面接指導を行った医師の意見を勘案し、必要があるときには就業場所の変更や職務内容の変更、有給休暇の付与などの措置を講じなければなりません。

年5日の年次有給休暇の確実な取得(法第39条)

 年次有給休暇は、働く方の心身のリフレッシュを図ることを目的として、原則として、労働者が請求する時季に与えることとされています。しかし、同僚への気兼ねや請求することへのためらい等の理由から、取得率が低調な現状にあり、年次有給休暇の取得促進が課題となっています。
 このため、今般、労働基準法が改正され、2019年4月から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者(管理監督者を含む)に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。

現行制度の概要

年5日の年次有給休暇の改正ポイント

 年5日の年休を労働者に取得させることが使用者の義務となります。(対象:年次有給休暇が10日以上付与される労働者)

 使用者は、労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日について、取得時季を指定して年次有給休暇を取得させなければなりません。
 ただし、既に5日以上の年次有給休暇を請求・取得している労働者に対しては、使用者による時季指定をする必要はなく、また、することもできません。(※)労働者が自ら請求・取得した年次有給休暇の日数や、労使協定で計画的に取得日を定めて与えた年次有給休暇の日数(計画年休)については、その日数分を時季指定義務が課される

つまり、
・「使用者による時季指定」、「労働者自らの請求・取得」、「計画年休」のいずれかの方法で年5日から控除する必要があります。
労働者に年5日以上の年次有給休暇を取得させれば足ります。
・これらいずれかの方法で取得させた年次有給休暇の合計が5日に達した時点で、使用者からの時季指定をする必要はなく、また、することもできないということになります。

 時季、日数及び基準日を労働者ごとに明らかにした書類(年次有給休暇管理簿)を作成し、当該年休を与えた期間中及び当該期間の満了後3年間保存しなければなりません。
(年次有給休暇管理簿は労働者名簿または賃金台帳とあわせて調製することができます。また、必要なときにいつでも出力できる仕組みとした上で、システム上で管理することも差し支えありません。)

罰則

 年5日の年次有給休暇を取得させなかった場合、30万円以下の罰金が科されます。なお、罰則による違反は、対象となる労働者1人につき1罪として取り扱われますが、労働基準監督署の監督指導においては、原則としてその是正に向けて丁寧に指導し、改善を図っていただくこととしています。

高度プロフェッショナル制度の創設(法第41条の2)

 「高度プロフェッショナル制度」とは、高度の専門的知識等を有し、職務の範囲が明確で一定の年収要件を満たす労働者を対象として、労使委員会の決議及び労働者本人の同意を前提として、年間104日以上の休日確保措置や健康管理時間の状況に応じた健康・福祉確保措置等を講ずることにより、労働基準法に定められた労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定を適用しない制度です。

対象となる労働者

使用者との合意に基づき職務が明確に定められている

 使用者は、次の①~③の内容を明らかにした書面に労働者の署名を受けることにより、職務の範囲について労働者の合意を得なければなりません。①業務の内容、②責任の程度、③求められる成果

1年間当たりの賃金の額が1,075万円以上である

対象業務に常態として従事していることが原則

対象となる業務

従事する時間に関し使用者から具体的な指示を受けて行うものではない

具体的な対象業務

導入の流れ(参考)

労働者の健康確保措置

 使用者は、高度プロフェッショナル制度の対象労働者に対して、①健康管理時間の把握、②休日の確保、③選択的措置、④健康管理時間の状況に応じた健康・福祉確保措置を実施しなければなりません。

月60時間超の時間外労働の割増賃金率引上げ(法第138条)

 月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率について、現在は中小事業主に対して割増賃金率を5割以上とする規定の適用が猶予されています(改正前の労働基準法第138条)。
 今般、中小事業主に使用される労働者の長時間労働を抑制し、その健康確保等を図る観点から、労働基準法第138条を削除し、中小事業主に対しても、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率を50%以上とする規定を適用することとしました。

割増賃金率引上げの改正ポイント

 中小事業主に対して割増賃金率の特例を定めていた、労働基準法第138条が削除されることにより、2023年4月1日以降中小事業主に対しても、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率を50%以上とする規定(労働基準法第37条第1項ただし書)の適用を受けることとなります。
(※)月60時間を超える時間外労働に対する50%以上の割増賃金率の適用を回避するために、休日振替を行うことにより、休日労働の割増賃金率である35%以上を適用することは、労働基準法の趣旨に照らして望ましくないことに留意してください。

労働条件の明示の方法(労基則第5条第4項関係)

●明示しなければならない労働条件を事実と異なるものとしてはなりません。
●労働条件明示の方法について、労働者が希望した場合には、①ファクシミリの送信、②電子メール等の送信(当該労働者が当該電子メール等の記録を出力することにより書面を作成することができるものに限る)により明示することが可能となりました。

過半数代表者の選任(労基則第6条の2関係)

過半数代表者の選任に当たって、使用者の意向に基づいて選出された者でないことに留意しなければなりません。(※1)
●使用者は過半数代表者が協定締結に関する事務を円滑に遂行することができるよう、必要な配慮を行わなければなりません。(※2)
(※1)会社による指名や、社員親睦会の代表が自動的に選出されること等は不適切な選出となります。
(※2)事務機器(イントラネットや社内メールも含む)や事務スペースの提供等

 省令改正において、過半数代表者の選任に当たっては、以下の点に留意する必要があることが明確化されております。
●管理監督者でないこと
●36協定締結をする者を選出することを明らかにした上で、投票、挙手等の方法で選出すること
●使用者の意向に基づいて選出された者でないこと
(会社による指名や、社員親睦会の代表が自動的に選出されること等は不適切な選出となります)

その他関係法令の改正

労働時間等設定改善法

 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法(以下「労働時間等設定改善法」という)は、事業主等に労働時間等の設定(「労働時間等の設定」とは、労働時間、休日数、年次有給休暇を与える時季、深夜業の回数、終業から始業までの時間その他の労働時間等に関する事項を定めることをいいます。)の改善に向けた自主的な努力を促すことで、労働者がその有する能力を有効に発揮することや、健康で充実した生活を実現することを目指した法律です。
 労働時間等設定改善法が改正され、新たに、勤務間インターバル制度の導入に努めること、他の企業との取引に当たって、著しく短い期限の設定(短納期発注)や発注の内容の頻繁な変更を行わないよう努めることが事業主の努力義務になるとともに、労働時間等設定改善企業委員会の決議に係る労働基準法の適用の特例が設けられました(施行日は2019年4月1日です)。主な改正内容は以下のとおりです。

 労働基準法の特例を受けるためには、次の要件が必要になります。
 ① 労働時間等設定改善企業委員会の決議に先立ち、事業場ごとの労使協定により当該事業場における代替休暇、年次有給休暇の時間単位取得又は計画的付与制度については労働時間等設定改善企業委員会の審議に委ねることを定めていること。
 ② 当該委員会の委員の半数は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合にはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名された者であること
 ③ 労働時間等設定改善企業委員会の開催の都度、その議事録が作成され、かつ、その開催日から3年間保存されていること。
 ④ 委員の任期、委員会の招集、定足数、議事その他当該委員会の運営に関する規程が定められていること。
<事業主の長時間労働につながる取引慣行の見直し>
 事業主の皆様は、他の事業主との取引を行うに当たって、次のような取組が行われるよう、企業内に周知・徹底を図りましょう。
 ① 週末発注・週初納入、終業後発注・翌朝納入等の短納期発注を抑制し、納期の適正化を図ること。
 ② 発注内容の頻繁な変更を抑制すること。
 ③ 発注の平準化、発注内容の明確化など発注方法の改善を図ること

労働安全衛生法

産業医・産業保健機能の強化

 今般の改正により、長時間労働やメンタルヘルス不調などによって、健康リスクが高い状況にある労働者を見逃さないため、産業医による面接指導や健康相談等を確実に実施します(施行日は2019年4月1日です)。

長時間労働者に対する面接指導等の強化

 今般の改正により、長時間労働やメンタルヘルス不調などによって、健康リスクが高い状況にある労働者を見逃さないため、医師による面接指導が確実に実施されるようにし、労働者の健康管理を強化します(施行日は2019年4月1日です)。

 記事の出典資料
 ・働き方改革関連法のあらまし(改正労働基準法編)
 ・働き方改革関連法解説(労働基準法) (2020/03)
 ・厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署
 ・働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律

 上記の解説を読んで理解できる方は、官公庁や社会保険労務士や弁護士の方や会社でも人事、労務、総務に携わっていらっしゃる方です。
 それ以外の方で厚生労働省などのパンフを興味をもって理解しようと考える方は多くはないのではないかと思います。
 私のブログを見て理解する必要はありません。知りたいと思う部分を読み解いていただければと思います。また、何かの必要性があって理解したいし、役立てたいけれども分からない方はブログの「問い合わせ」からご連絡いただければ私の分かる範囲でお答えできると思います。匿名で結構ですし、費用がかかることはありませんのでご遠慮なくご連絡ください。

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 記:桃太郎

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